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散文詩総合スレッド

1 :名前はいらない:2008/12/29(月) 21:33:56 ID:9qrHVa1X
創作の場としても、批評の場としても、とりあえずないとまずいかなと思って。

前スレっぽいもの
散文詩: 夭折の天才に捧ぐ vol.1 
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/poem/1050598487/
1 名前: 風 投稿日: 03/04/18 01:54 ID:7Zfqwv9l


2 :名前はいらない:2008/12/30(火) 13:55:54 ID:He4C7t0o
参考文献

すずめ

猟から帰って、庭の並木道を歩いていた。犬が、前を駆けていく。ふと、犬は
歩みをゆるめて、忍び足になった。行く手に獲物をかぎつけた気配。見ると、
並木道の先に、小すずめが一羽いた。まだくちばしのまわりが黄いろく、頭に
は綿毛が生えている。白樺の並木をひどく揺すぶるところを見れば、小すずめ
は巣から振りおとされて、生えかけのつばさを力なく広げたまま、じっと動け
ずにいるのだ。犬はゆっくりと歩み寄った。と、ふいに近くの木から、胸毛の黒
い親すずめが、犬のすぐ鼻さきへ石つぶてのように飛び下りてきた。そして総
身の羽をふりみだし、けんめいの哀れな声をふりしぼって、白い歯をむく、犬
の口めがけて二度ばかり襲いかかった。親は小すずめを救おうと突進したの
だ。身をもってわが子をかばおうとしたのだ。けれど、その小さな体ははげし
い恐怖におののき、かぼそい声は狂おしく嗄れつきた。親すずめは気を失っ
た。われとわが身を犠牲にした! すずめにとって、犬はどんな巨大な怪物と
見えただろう!それなのに、彼は高い安らかな枝に止まってはいられなかっ
た。意志よりも強いある力が、彼に下りよと迫ったのだ。わがトレゾールは
立ちどまり、じりじりと身を引いた。犬もこの力に打たれたと見える。わたしは
面くらった犬を急いで呼び、心のひきしまる思いで立ち去った。そうだ、笑って
くれるな。わたしは、この勇ましい小鳥を前に、その愛の衝撃を前に、りつぜん
と襟を正したのだ。わたしは考えた。愛は死よりも、死の恐怖よりも強い。 そ
れあればこそ、愛あればこそ、生はもちこたえ、めぐり行く。・・・・・

「散文詩」ツルゲーネフ 岩波書店より引用
http://www.aritearu.com/Influence/sanbunsi/san.htm                                                                            

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